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YOGA.jp 日本ヨーガ瞑想協会

日本ヨーガ瞑想協会は、綿本彰を会長とするヨガ/瞑想を指導する団体。ヨガ、瞑想、マインドフルネス、禅、瞑想ヨガ、パワーヨガ、陰ヨガなどの、様々なヨガの研究、普及を行っています。

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マントラとは

マントラとは、インドで古くから伝えられている「心を整える働き」がある言葉のこと。

私たちの身のまわりには、本能的に心地よく感じる音と、不快に感じる音とがあります。
例えば、川のせせらぎや鳥のさえずりなど、自然音の多くは心地よく感じ、心を整える働きがあります。
一方で、怒鳴り声や地響き、黒板をひっかくような音は不快に感じ、心を乱す働きがあります。

また、陽調の和音は心を明るく、陰調の和音は心を切なくしたり、不響和音は不安な気持ちを煽ったりします。

このように、多くの人が共通して持つ「音に対する傾向」の中で、心地よい響きを持つ言葉を並べ、私たちの心を整えるために作られた言葉が「マントラ」です。

綿本彰マントラ

OMの響きと発声の仕方

心を整えるマントラの中でも、とりわけ効果があると考えられていて、ヨガの中で最も大切にされているマントラがOM(オーム)です。

インドで瞑想を学んだビートルズも、彼らの代表作のひとつ『Across the Universe』の中で "Jai guru deva om"というマントラを歌詞に盛り込んでいることは有名です。

OMのOは、アとオの中間くらいに口を開き、口を丸くして声を出し、息の終わりの方で少しずつ口を狭めていき、ウとオの中間くらいの口を経て、最後に唇を閉じてMの響きとなります。

口を閉じても発音できる N ではなく、喉は開いたまま唇を閉じて発音する M で終わります。

この一連の響きは、最大の広がり(始まり)から収束(終わり)していくということで、「全体」を感じさせる響きとなるため、私たちの心を整えてくれると考えられています。

OMとヨガ

このOMの響きは、呼吸法としての働きもあるため、インドはもとより、欧米など世界中のヨガクラスの冒頭と締めくくりに唱和されていて、共通の挨拶のようなものとなっています。

柔道や空手などでも、世界中で同じ「礼(れい)」で稽古がはじまり、終わっていくのに似ています。

ただ、日本では某宗教団体の影響で、この響きに対する悪いイメージが一時的につきましたが、本来はその遥か昔から、インドで大切にされてきた響きなのです。

綿本彰マントラ

マントラのルーツ

本来のマントラは、紀元前のインドで様々なお祈りをする際の「お祈りの言葉」として誕生しました。

美しい響きを持つサンスクリット語を使って、健康を祈ったり、豊作を祈ったり、神々を讃えたり、自らの心を清めたり。
そういった様々な言葉を集めた言葉がマントラでした。

このマントラは、後に仏教から派生した密教でも取り入れられるようになり、日本では真言として伝わってきました。

このように、意外と身近にあったマントラですが、とりわけ2000年以降に世界中で起こったヨガブームの影響で、世界中のヨガクラスで、今日も大切に多くの方に唱和されているのです。

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