BREATHING

息が変わると、生き方が変わる

生きることは、息をすること。
呼吸を整えると、日常がやわらかく変わります。

息と共に生きる

私たちは、この世に生まれた瞬間に最初の息を吸い、人生の最後に息を吐いて旅立っていきます。

生きることは、息をすること。
当たり前すぎて、普段は意識することもありませんが、呼吸はいつも私たちと共にあります。

そして呼吸は、ただ酸素を取り入れるためだけのものではありません。
我慢している時には呼吸も固くなり、心がほどけると息もまた自由になっていきます。

呼吸と心は、まるで同じものの表と裏のように、いつも影響を与え合っています。
だからこそ、今の呼吸に耳を澄ませてみると、今の心の状態も少し見えてくるかもしれません。

呼吸は、心を映す鏡のような存在なのです。

心が今ここへ戻るとき

呼吸が映し出すもの

呼吸は、心の状態だけでなく、生き方そのものを映しているのかもしれません。

息を吸うことは、外の世界を受け止め、味わい、そして受け入れること。
息を吐くことは、自分の内にあるものを表現し、分かち合う気持ちと繋がっています。

もちろん、呼吸だけで全てが分かるわけではありません。

けれど、今どんな息をしているかを見つめてみると、今の自分がどんなふうに世界と関わっているのか、そのヒントが見えてくることがあります。

呼吸を見つめることは、自分の生き方を見つめることなのかもしれません。

呼吸に手を添えてみる

そんな、今の自分を映し出す呼吸と、どう付き合っていけばよいのでしょうか。

まずは、今どんな息をしているのかに気づいてあげること。
私たちは、それが大切な一歩だと考えています。

呼吸はあまりにも身近な存在なので、浅い息も、力んだ息も、そのまま見過ごしてしまいがちです。

だからまずは、自分の呼吸に気づき、耳を澄ませてみること。
そして必要があれば、少しケアしてあげることです。

身体をゆるめたり、深呼吸をしたり、思いきり発散したり。
古くから伝わる呼吸法もまた、そうした呼吸との関わり方を体系化した知恵のひとつです。

呼吸に優しく働きかけることで、息は少しずつ深まり、心や身体も本来の心地よさや快適さを取り戻していきます。

施しから見守りへ

呼吸に気づき、必要に応じてケアしてあげること。

それはとても大切なことですが、呼吸法の目的は、呼吸を思い通りにコントロールすることではありません。

深く呼吸できた。今日はうまくできなかった。
そんなふうに呼吸を評価し始めると、それがまた心の負担になってしまうことがあるからです。

だからこそ、ある程度呼吸を整えた後は、少し力を抜いてみることも大切なのかも知れません。
呼吸を変えようとすることから、そのままの呼吸を見守ることへ。

そうすることで呼吸は、自然と本来のリズムを取り戻しはじめます。

心が今ここへ戻るとき

息は、変わっていく

今の息に気づいてあげ、必要があれば、今の自分にできることを施してあげること。
そして、それがうまく行ったとしても、行かなかったとしても、そのままの呼吸をやさしく見守ってあげること。

そうすると息は、自然と変わりはじめます。
変えようとしている時には動かなかったものが、変えようとする力を少し手放した時に、ふっと動き出すことがあります。

変えるのではなく、変わっていく。

呼吸がそうであるように、私たちの生き方もまた、自然な形で変わっていくのかもしれません。
そしてそんな旅は、まず今の息に気づいてあげることから始まります。

今、あなたはどんな息をしていますか?

↑ 『日常に生きる瞑想の知恵』の一覧に戻る